公開日:2021.12.09更新日:2022.06.06

防爆エリアに装置を設置するときのポイント

洗瓶・充填ライン基礎知識防爆対応

可燃性ガスや液体の蒸気などから爆発を防止する「防爆仕様」。防爆仕様の充填ラインもしくは洗瓶ラインを導入するにあたって、押さえておくべきポイントをご紹介します。

 

・装置設置場所での危険箇所の種類と発生するガスの爆発・発火度を知ること

・防爆規格・検定の種類と方法を知ること

・現場にあった適切な構造の装置を設置すること

 

これらについて解説していきます。

そもそも防爆仕様とは?

可燃性ガスや液体の蒸気などから爆発を防止する仕様となります。例えば私たちの主な取引先である化学薬品製造メーカーでは可燃性ガス・熱発性ガス・可燃性液体の蒸気などが製造現場の空間に放出される危険があります。

その空間の中で制御盤やモーターなど微量ながら静電気を発し、可燃性ガスなどに引火すると爆発を引き起こしてしまうのです。

そのような自体が起こらないように制御盤やモーターなどの電気機器を防爆電気機器にして、装置全体を防爆構造にしています。

防爆規格

日本では、現場で働く労働者を守るために危険箇所での作業は防爆規格を取得した電気機器・装置の使用が必須となります。

日本の防爆機器は、以下の2本立てになっています。

・防爆構造電気機械器具構造規格(構造規格)

・IEC規格に整合した国際整合防爆指針(国際整合防爆指針)

国内の規格

電気機器・装置の製造メーカーは日本国内で使用する場合、TIISなどの国で認可されている登録機関での防爆型式検定を受けることが必要であり、その検定に合格した製品のみが使用可能となります。

海外の規格

海外で同じく製品を危険箇所で使用する場合も、各国の認定機関よる検定を通らなければなりません。

IEC(国際電気標準会議)が国際的な認証機関のひとつであり、世界35か国においてこの期間の認証システムが運用されています。

日本も加盟しています。

ここで注意が必要なのがIEC以外にも海外で国ごとやエリアごとに認証機関あり、日本で通用しない規格や認証制度もあります。

例えばATEXはヨーロッパの規格であり、そこで認証された装置を輸入しても日本国内で改めてTIISなどの認定機関の審査を通過する必要があるのです。

防爆必要エリアの分類

危険場所の分類

可燃性ガスや蒸気の発生する頻度と空気中での滞在時間や現場の換気度により3つに分類されます。一番危険度が高い順から特別危険箇所(Zone0)、第一類危険箇所(Zone1)、第二類危険箇所(Zone2)になります。

 

 

危険場所の決定要素

危険場所の範囲及び分類を決定する要素として、可燃性ガスまたは蒸気の放出頻度による「放出源の等級」、放出源周囲の換気設備及び換気条件による「換気度」「換気の有効度」等が用いられます。

放出源の等級

放出源(漏えいを含む)は、可燃性ガスまたは可燃性液体の蒸気による爆発性雰囲気が生成する頻度と可能性に応じて、次のいずれかの「放出等級」に分類されます。

連続等級放出源 可燃性物質を連続的に放出するか、又は長時間の放出若しくは短時間の高頻度放出をすることが予想される放出源。
第一等級放出源 通常の状態で、可燃性物質を定期的に又はときどき放出することが予測される放出源。
第二等級放出源 通常の状態では可燃性物質を放出することが予測されず、もし放出しても低頻度で、しかも短時間しか放出しない放出源。

 換気度

放出源のある場所における換気については、以下のいずれかの「換気度」に分類されます。

高換気度 ガスまたは蒸気の放出源において、その濃度を瞬時に低下させ、爆発下限界未満に抑えることができる換気の能力。
中換気度 ガスまたは蒸気の放出が継続する場合であっても、その濃度の上昇を抑制し、または低減することができる換気の能力。
低換気度 ガスまたは蒸気の放出が継続する場合、その濃度の上昇を抑制し、もしくは低減することができず、
またはガスもしくは蒸気の放出が停止した後も爆発性雰囲気が長時間持続することを防止できない換気の能力。

 換気の有効度

放出源のある場所における換気の有効度は次のいずれかに分類されます。

連続した換気が行われている場合。
なお、強制換気の場合、換気装置が故障した時は予備の換気装置が自動的に稼働するよう措置を執ることなどが必要。
通常運転中に換気が行われているが、低濃度で短時間の換気の停止は許容される場合。
なお、強制換気の場合、通常運転中には連続して換気を行うが、故障時には換気が停止する場合が含まれる。
良及び可のいずれでもないが、長時間にわたる換気の停止はない場合。
なお、強制換気の場合、通常運転中は連続ではないものの換気を行う場合が含まれる。
有効度を弱と分類することもできないほどの換気は、危険場所における換気としては不適切である。

爆発性ガスの分類・防爆構造

爆発性ガスの分類

構造規格と国際整合防爆指針で、爆発性ガスの分類方法が異なります。

防爆構造を示す記号

構造規格と国際整合防爆指針で、防爆構造の記号による表示方法が異なります。

防爆構造の種類

本質安全防爆構造

非防爆エリアに操作盤などを設置し、バリアユニットを経由させて電流を少なくした状態にして発火しづらくした防爆構造です。正常時はもちろんのこと故障状態においても爆発性ガスに引火しないことが点火試験により確認された構造になります。

充填ライン装置部品例 近接センサー、光電センサー、計量台、操作盤など

耐圧防爆構造

制御盤などを鋳物で密閉した状態にし、万が一内部でガスによる爆発が起こった場合でも圧力に耐え、外部の爆発性ガスや蒸気に引火しないように加工をしている防爆構造です。爆発自体を抑えるのではなく、内部での爆発を許容し、外部への影響を与えないようにするような構造になります。

充填ライン装置部品例 駆動モーター、電磁弁など

内圧防爆構造

容器の内部に保護気体を圧入して、外部の圧力を超える値に内圧を保つことにより、爆発性ガスが侵入するのを防止した防爆構造です。

運転中に内圧が規定値以下になった時は、電源遮断回路が働き、内圧が規定値以下の状態でも爆発性ガスの中で防爆性能を維持します。

 

 安全増防爆構造

正常な使用中にはアーク又は火花を発生することのない電気機器に適用する防爆構造であって、過大な温度上昇のおそれ並びにアーク及び火花の発生のおそれに対して安全性を増加し、これらの発生を阻止する手段が講じられた電気機器の防爆構造です。

 

非点火防爆構造

正常運転中及び特定の異常状態で、周囲の可燃性物質が存在する雰囲気を発火させる能力のない電気機器に適用する防爆構造です。

危険区域としてのリスクが低い第二類危険箇所(IEC規格Zone2)での使用に限定された防爆構造です。

 

点火源・着火源と見なされない機器

IEC規格では、以下に該当する電気機器については、危険箇所で使用しても点火源・着火源となる恐れがない機器とされています。

ただし、他の機器に接続されていて下記値を超える恐れがある場合は、防爆構造にする必要があります。

・定格電圧 1.5V以下

・定格電流 0.1A以下

・定格電力 25mW以下

まとめ

危険箇所の種類によって設置できる防爆構造の装置と出来ない装置があります。装置製造メーカーに危険箇所とガスの種類などを伝え、防爆仕様装置込みの見積もりと簡易設計図面を提出いただきましょう。もし可能ならば3社ほど見積もりを取り、価格や品質を見ながら製造メーカを決定しましょう。

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